こんにちは。有限会社金城企画 代表取締役の荒瀧です。当社はまもなく創業50周年を迎えます。これまで多くの企業様とともに、リスクマネジメントの現場を支えてまいりました。
さて、今回のブログでは**「ハラスメント対策は待ったなし！ 安心して働ける職場づくり」**についてお話しします。職場のハラスメントは、従業員の心身の健康を損なうだけでなく、企業の生産性低下や離職率増加にもつながる重大なリスクです。特に人手不足が深刻な飲食店では、従業員一人ひとりが安心して働ける環境を整えることが、持続的な経営に不可欠と言えるでしょう。
従業員が辞めていく「本当の理由」
「せっかく採用したのに、すぐに辞めてしまう…」。そんな悩みを抱えている飲食店経営者は少なくありません。その原因は給与や待遇だけだと思っていませんか？
実は、従業員が辞める理由の多くは、人間関係のトラブル、特にハラスメントが原因であるケースが非常に多いのです。
パワーハラスメント：上司からの理不尽な叱責や過度な業務命令。
セクシュアルハラスメント：性的嫌がらせや不快な言動。
カスタマーハラスメント（カスハラ）：顧客からの悪質なクレームや暴言。
これらのハラスメントは、従業員のモチベーションを低下させ、職場全体の雰囲気を悪化させます。結果として、優秀な人材の流出を招き、新たな採用コストも増大させてしまいます。
飲食店経営者が今すぐ取り組むべき対策
では、具体的に何をすればいいのでしょうか？法律で義務付けられている最低限の対策だけでなく、従業員が「このお店で長く働きたい」と思えるような職場づくりを目指しましょう。
ハラスメント防止方針の明確化 「ハラスメントは絶対に許さない」という会社の姿勢を明確に示し、全従業員に周知徹底します。就業規則への明記はもちろん、ポスター掲示や研修などを通じて繰り返し伝えましょう。
相談窓口の設置 従業員が安心して相談できる窓口を設けることが重要です。外部の専門家や信頼できる従業員を相談員に指定するなど、プライバシーが守られる仕組みを整えましょう。これにより、問題が大きくなる前に対応できます。
ハラスメント研修の実施 店長やリーダーだけでなく、全従業員を対象にハラスメント研修を実施します。どのような言動がハラスメントにあたるのか、被害にあった際の対応方法などを学ぶことで、予防意識を高めることができます。
リスクマップの活用 リスクマップとは、店舗や組織内に潜む様々なリスク（ハラスメント、食中毒、情報漏洩など）を可視化し、優先順位をつけて対策を立てるためのツールです。ハラスメントリスクの高い部署や状況を特定することで、より効果的な対策を講じることができます。
ネクストアクションを考えよう！
ハラスメント対策は、難しいことばかりではありません。まずは、従業員と本音で話し合う機会を設けるだけでも大きな一歩となります。定期的な個別面談やアンケートを通じて、従業員の不安や不満を吸い上げ、早期に改善策を講じることが重要です。
当社では、飲食店のリスクマネジメントを専門としており、特にリスクマップ作成のお手伝いをしています。店舗の状況に合わせた具体的な対策を一緒に考え、従業員にとってもお客様にとっても安心できるお店づくりをサポートいたします。お気軽にご相談ください。
安心して働ける職場は、従業員の定着率を高め、お店の評判やサービス品質の向上にもつながります。ハラスメント対策は、単なるリスク回避ではなく、お店の成長を支える重要な投資と捉えるべきです。
次回、第9回は「外国人雇用Q&A 在留資格、労働条件、文化の違い」についてお話しする予定です。多様な人材が活躍するお店づくりに役立つ情報をお届けしますので、どうぞご期待ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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