こんにちは。有限会社金城企画 代表取締役の荒瀧です。当社はまもなく創業50周年を迎えます。これまで多くの企業様とともに、リスクマネジメントの現場を支えてまいりました。
さて、今回から「飲食店におけるリスクマネジメントの基礎と心構え」と題して、全5回の連載をスタートします。
第1回 リスクマネジメントは「守り」ではない? - 攻めの経営につなげるための第一歩
飲食店経営者の皆様は、日々の業務の中で多くの「リスク」に直面していることでしょう。 食中毒、火災、従業員の労務トラブル、SNSでの炎上など、挙げればきりがありません。これらのリスクにどう対処すべきか、頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、リスクマネジメントとは単に「トラブルを未然に防ぐための守りの活動」だと考えていませんか? 実は、リスクマネジメントを正しく理解し、実践することで、お客様からの信頼を高め、従業員のモチベーションを向上させ、ひいては企業の成長を加速させる「攻めの経営戦略」へと転換させることができます。
リスクとは何か?
「リスク」と聞くと、ネガティブな側面ばかりを想像しがちですが、本来は「将来の不確実性」を意味します。この不確実性には、マイナスの影響(例:食中毒)だけでなく、プラスの影響(例:新しいメニューがヒットし、売上が大幅に増加)も含まれます。
リスクマネジメントとは、この「不確実性」を特定し、それがもたらす影響を予測し、コントロールする一連のプロセスです。これを経営に取り入れることで、トラブルを未然に防ぎつつ、将来のチャンスを掴む準備ができるのです。
ネクストアクション:リスクマネジメントの第一歩を踏み出すために
では、具体的に何から始めればよいのでしょうか? まずは、ご自身の飲食店に潜むリスクを「見える化」することから始めましょう。
「リスク」の洗い出し 従業員全員で、日々の業務で「ヒヤリ」としたこと、「ハット」したことを話し合う場を設けてみましょう。「お客様が床で滑りそうになった」「従業員が食材の消費期限を見落としそうになった」など、どんなに小さなことでも構いません。
リスクマップの作成 洗い出したリスクを「発生する可能性」と「発生した場合の影響度」で分類し、リスクマップを作成してみましょう。これにより、どのリスクに優先的に取り組むべきかが一目で分かります。 有限会社金城企画では、このようなリスクマップ作成のお手伝いをすることも可能です。もしご不安な点があれば、お気軽にご相談ください。
情報共有の仕組み作り ヒヤリハットやリスクを誰もが気軽に報告できる仕組みを整えましょう。口頭での報告だけでなく、メモや共有シートなど、記録に残すことで、組織全体の財産となります。
今回の連載が、皆様の飲食店経営におけるリスクマネジメントの第一歩となることを願っています。 次回は「リスクの見える化」について、さらに詳しくお話しします。どうぞご期待ください。
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