「30年間、無事故だった現場でも、一瞬の『慣れ』が取り返しのつかない悲劇を招く――」第4回
2026年2月に北陸・関西圏で相次いで発生した深刻なノロウイルス食中毒事件。特に富山の事例では、30年以上も衛生管理を徹底してきたはずの施設で事故が起きました。これは、飲食店経営において、店主一人の努力や「経験」だけでは防げないリスクがあることを物語っています。
こんにちは。有限会社金城企画の荒瀧です。 今回は、現場の「過信」を打破し、従業員一人ひとりを守りのプロに変えるための意識改革についてお話しします。
1. 現場の「死角」は店主がいない時に生まれる
多くの店主様は「私が厨房にいれば大丈夫」とおっしゃいます。しかし、リスクが牙を剥くのは、店主が不在の時、あるいは忙しさで現場の目が届かなくなった瞬間です。
滋賀の事例(いなり寿司による事故)のように、加熱後のわずかな作業工程で二次汚染が起きるのは、現場に**「これくらいなら大丈夫だろう」という慣れ**があったからです。
この「慣れ」を排除するためには、従業員全員を**「リスクマネージャー(危機の管理人)」**として育成する必要があります。
2. 「リスクマネージャー」とは具体的に何をするのか?
難しい資格が必要なわけではありません。以下の3つの視点を持てるスタッフを育てることです。
「気づく」力: 「冷蔵庫の温度がいつもより高い」「スタッフの手洗いが雑になっている」という違和感に即座に気づくこと。
「止める」力: 「忙しいから後で」ではなく、その場で作業を止め、正しい手順に戻す勇気を持つこと。
「共有する」力: 小さなヒヤリハット(ミスの一歩手前)を隠さず、店主に報告する文化を作ること。
これらが徹底されている現場では、事故が起きる前に「芽」を摘むことができます。
3. 今日からできる意識改革:問いかけを変える
スタッフに「衛生管理を徹底しろ」と命令するだけでは、人は動きません。 今日から、スタッフへの問いかけをこう変えてみてください。
「もし今、ここで食中毒が起きたら、君の大事な家族や友人に自信を持って料理を出せるかな?」
リスクマネジメントとは、単なるルール守りではなく、「お客様と、自分たちの居場所(店)を守るための誇り高い仕事」であることを伝えてください。
【今すぐ実行すべきアクション】
「ヒヤリハット」の共有: 今日のミーティングで「最近、危ないなと思った瞬間はあった?」と一人ひとりに聞いてみてください。
最新事例の共有: 【緊急寄稿】石川・富山・滋賀で食中毒が連鎖。死者2名の衝撃を「他店のこと」で終わらせないためにをスタッフ全員に読んでもらい、危機感を共有してください。
「スタッフの意識がなかなか変わらない」「具体的な教育マニュアルを作りたい」という経営者様は、ぜひ金城企画までご相談ください。創業50年の経験に基づき、貴店のチーム力を高めるリスク管理指導をプロの視点で行います。
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