【2026年2月追記:非加熱食材の重要管理】
近日、滋賀や富山で発生した食中毒事例では、「サラダ(生野菜)」や「加熱後の詰め作業」が原因と見られています。加熱しない食材を扱う以上、仕入れ・検品・保管の各フェーズに「一ミリの妥協」も許されません。 命に関わるリスクを再確認するためにも、本記事を今一度お読みください。
こんにちは。有限会社金城企画 代表取締役の荒瀧です。 「食材を安く仕入れ、無駄なく使い切る」ことは飲食店経営の基本です。しかし、そこに「衛生管理」という絶対条件が欠落していれば、一瞬にしてその経営努力は水の泡となります。
今回は、品質管理とリスク回避を両立させるための、食材管理の鉄則をお話しします。
1. 「検品」は食中毒防御の第一関門
仕入れ業者が持ってきた食材を、そのまま冷蔵庫に入れていませんか?「仕入れの質」を担保するのは、業者ではなく、受け取る側の「検品」です。
温度と鮮度のチェック: 配送車の温度管理は適切か? 鮮魚や生肉のドリップ(汁)が出ていないか? 滋賀の事例のように、大量調理を行う現場では、わずかな検品の甘さが大きな被害に繋がります。
「NO」と言える基準を持つ: 鮮度に疑問がある食材を「もったいないから」「今日使う分がないから」と受け入れるのは、食中毒リスクを店内に運び込むのと同じです。
2. 冷蔵庫・冷凍庫内の「二次汚染」を遮断する
せっかく良い食材を仕入れても、店内の保管方法で台無しにしてしまうケースが後を絶ちません。
定位置管理の徹底: 「生肉のドリップが下の段の生野菜にかかった」といった二次汚染は、富山のサラダの事例が示す通り、死角となりやすいポイントです。肉、魚、野菜の保管場所を完全に分け、密閉容器を徹底しましょう。
「先入れ・先出し」の仕組み化: 廃棄ロスを減らすための基本ですが、同時に「食材の老化」による菌の増殖を防ぐ最大の防御策です。スタッフ全員が迷わず実行できる「日付ラベル」の運用を仕組み化してください。
3. 「見える化」が廃棄ロスと事故を同時に防ぐ
食材管理が疎かな店は、必ず「どこに何があるか分からない」状態になり、ロスとリスクが同時に膨らみます。
在庫の最適化: 常に適正な在庫量を保つことは、冷蔵庫内の冷気の循環を良くし、温度管理を安定させます(第15回の設備メンテナンス参照)。
経営者のネクストアクション: 今日、冷蔵庫の中を「抜き打ち」で確認してください。もし「期限切れの食材」や「ラベルのない容器」が一つでもあれば、それは食中毒発生の予兆です。
専門家の視点:仕入れの質は、経営の質
創業50年の経験から言えるのは、食材管理を徹底しているお店ほど、利益率が高く、かつ事故に強いということです。
HACCP形骸化の罠を打破する|30年無事故の現場でも起きた「死角」と記録の活用術(第17回)に、独自の「仕入れ基準」を加えることで、貴店だけの強固なリスク防衛線が構築できます。
【今すぐ実行すべきアクション】
冷蔵庫の「段」のルール化: 下段に肉・魚、上段に調理済み・生野菜。この配置が守られているか今すぐ確認してください。
検品マニュアルの作成: スタッフが「受け取ってはいけない食材」を判断できる基準を明文化しましょう。
最新記事の再読:
で、非加熱食材のリスクを今一度スタッフと共有してください。【緊急寄稿】石川・富山・滋賀で食中毒が連鎖。死者2名の衝撃を「他店のこと」で終わらせないために
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